静岡県立美術館「忘れられた江戸絵画史の本流―江戸狩野派の250年」開催
- 2021/05/06
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【投稿】戦ヒス編集部
静岡県立美術館は、 令和3年5月22日(土)から令和3年6月27日(日)まで、企画展「忘れられた江戸絵画史の本流 ―江戸狩野派の250年」を開催いたします。
近年、江戸絵画人気は高く、さまざまな画家が紹介されていますが、江戸絵画史の本流を形成した江戸狩野派は、最も活躍した数人の画家を除いて、ほとんど知られていません。江戸狩野派は巨大な組織で、江戸時代に将軍家や大名の注文を受け、江戸画壇の中心で活躍した主要な画家だけでも、100 人を優に超えます。
本展では、個人コレクターの所蔵する江戸狩野派作品を選りすぐり、彼らの知られざる魅力をご紹介します。展示では、江戸狩野派の基本的なスタイルを築いた奥絵師の作品だけでなく、民間画壇に接触し、江戸狩野派の画風に多様性をもたらした表絵師の作品にも注目し、江戸狩野派の幅広い展開をご覧いただきます。
■本展の見どころ
◎江戸初期から幕末まで。江戸時代の250年を江戸狩野派の作品によって駆け抜けます
現在の江戸絵画人気は、伊藤若冲、⾧沢芦雪ら、18 世紀に活躍した画家が牽引しています。しかしながら、江戸狩野派に関しては、18 世紀の画家はほとんど紹介が進んでいません。本展では、江戸時代を代表する 17 世紀の画家・狩野探幽や、近年人気の幕末狩野派だけでなく、これまであまり注目されてこなかった 18 世紀の江戸狩野派の作品も多数紹介します。
◎奥絵師4家、表絵師12家揃い踏み!総勢80人の画家によって江戸狩野派の全貌に迫ります
江戸狩野派は、江戸城にアトリエを持つ奥絵師 4 家を頂点に、それを支えた表絵師 12 家が中核となって活動しました。各家の当主だけでも、江戸時代には約 140 人もいます。本展では、彼らの作品を時系列で紹介し、その変遷を辿ります。表絵師の画家を系統立てて多数紹介することは本邦初の試みです。江戸狩野派の奥絵師・表絵師を総覧することで、知られざる実力者たちに光を当てます。
◎112点の展示作品のうち、4点以外すべて初公開!江戸狩野派の知られざる魅力を掘り下げます
本展では、1500 点を超える江戸狩野派コレクターの所蔵品から精選した作品 111 点をご紹介します。展示作品は、3 点を除く作品がすべて初公開です。なかには、近年人気の河鍋暁斎の師である狩野洞白陳信や前村洞和の作品もあります。知られざる作品を発掘し、江戸狩野派の再評価を進めます。
※1 点のみ当館所蔵作品を展示します
■特別展示
「忘れられた江戸絵画史の本流」展の開催に併せて、江戸狩野派の古典学習に焦点をあてた特別展示「江戸狩野派の古典学習―その基盤と広がり」(5/18~6/27 静岡県立美術館 第7室)を行います。
本展は、江戸狩野派の傑作・優品が集まる模本や直模作品、倣古図に焦点を当てる初めての展覧会です。両展覧会を併せてご覧いただくことで、江戸狩野派の魅力の本質に迫ります。
■展覧会情報
展覧会名 :忘れられた江戸絵画史の本流 ―江戸狩野派の 250 年
会 期: 2021 年 5 月 22 日(土)~6 月 27 日(日)
開館時間 :10:00 ~17:30(入室は17:00まで)
休 館 日 :月曜日
主 催:静岡県立美術館 ※巡回先なし
観 覧 料 :一般 1200 円(1000 円)、70 歳以上 600 円(500 円)、大学生以下無料
※( )内は前売り・団体料金
※身体障害者手帳等をお持ちの方とその介護者 1 名は無料
※前売券の販売は5月21日(金)まで
※土日のみ事前予約優先制
■基本情報
会 場:静岡県立美術館
住 所: 静岡県静岡市駿河区谷田53-2
アクセス: JR東海道線「草薙駅」から静鉄バス「県立美術館行き」で約6分(100円)または徒歩25分
JR東海道線「静岡駅」北口から静鉄バスで約30分
静岡鉄道「県立美術館前駅」から静鉄バスで約3分または徒歩約15分
一般お問い合わせ:054-263-5755
美術館ウェブサイト: http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/